コラム

リーダー研修に必要な能力とは?リーダー研修を行う目的も解説!


リーダーはチームメンバーをまとめてプロジェクトを達成させていくためのまとめ役として最も重要な存在とも言えます。

そのような人材をうまくまとめて、それぞれの力を存分に発揮してもらうには、リーダーとしての専門的な知識はもちろん、メンタルやコミュニケーションに関する知識やスキルを持っていることが必要不可欠になるのも事実です。

この記事では、リーダー研修について、皆さんが気になる疑問を詳しく解説していきます。

〈目次〉
1.リーダー研修とは?
2.リーダー研修の対象者
3.リーダー研修を行う7つの目的
4.リーダーに求められる能力

1.リーダー研修とは?

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そもそもリーダー研修とは、管理職や中堅社員、プロジェクトリーダーなどといった、リーダーとしての業務を遂行する立場の社員を対象とした研修のことです。

研修する内容としては、企業やチームを牽引して引っ張っていくために必要なスキルの習得が主となることが多いですが、足りないスキルを把握するために実施されることもあります。

リーダー研修を受講する人材は、現場で実績を出していたり入社してからある程度の年月が経っていたりというケースが多いものの、企業によっては、入社後間もないうちからリーダーとしての素質があると判断した人材に研修を受けさせることも少なくありません。

また、新規プロジェクトの立ち上げなどで、早急にリーダーが必要な事態に直面している場合も、リーダー研修が活用されるのです。

実際にどのような方がリーダー研修を受ける必要があるのかについても、解説を進めていきます。

2.リーダー研修の対象者

リーダー研修を行うべき対象者は、主に以下の2つがあります。

①管理職や中堅社員

管理職や中堅社員は、リーダーとして研修すべき人材であると大いに言えます。

リーダー研修は、これからチームのリーダーになっていく人や複数のグループのトップに立ち、全体をまとめていく人、つまり組織をまとめる立場になる人を対象にして行われます。

すでに管理職となっている人でも、定期的に研修をつかってフォローすることで、普段の言動やマネジメントを見直すきっかけになるでしょう。中堅社員を対象にして行う場合は、これから自身がチームを牽引していく立場となっていくことを見据えた場合に、不足している知識やスキルを明らかにしていくこともできるのです。

②プロジェクト単位でのリーダー

また、リーダー研修は、管理職や中堅社員だけでなくプロジェクトリーダーとなる人にとっても必要です。

場合によっては、リーダー経験のない人がプロジェクトリーダーとなることもあります。

どのようにチームをまとめ、目的達成に向けて前に進めていけばいいのかを学ぶ場としてもリーダー研修が役立ちます。

3.リーダー研修を行う7つの目的

リーダー研修は行うだけでも一定の効果は期待できますが、目的を持って研修を準備し開講する場合と、目的なしにただ行うのとでは、社員のモチベーションや理解度に大きな違いが出ることも事実です。

では、リーダー研修を行う目的を7つご紹介します。

①リーダーとしての役割を認識する

リーダー研修のもっとも大きな目的は、受講する社員がリーダーについてきちんと理解することです。

リーダーは、自らのチームのみならず組織を統制する重要な立場であると自覚して会社をどう率先していくか、ある種の経営者目線を養う必要があります。

リーダー候補である社員の中には「社員として仕事をこなして部下よりも良い業績を収めていれば大丈夫」と考えている人がいるかもしれません。

そのような思考から脱却し、より広い視野を持って業務にあたるよう、自覚を持たせる研修にすることが大切です。

②コミュニケーション力を向上させる

コミュニケーション力を向上させることもリーダー研修の目的として挙げられます。

リーダーには、信頼されるリーダーとそうでないリーダーが存在します。

リーダーのコミュニケーション力は、部下やメンバーからの信頼関係に少なからず影響するものです。

リーダーとなれば、部下に言いづらいことを伝えなければならない場面にも遭遇しますし、部下からもネガティブな情報が上がってくることも多々あります。

上下関係があってもネガティブな情報を伝え合うことができるかどうかは、上司と部下の間で信頼関係が構築され、日頃からのコミュニケーションがスムーズに行われているかにかかっています。

プロジェクトを計画的に進め、またトラブル時にはスムーズな対処を行うためにもコミュニケーション力のトレーニングは必須なのです。

③チームを導く力を身に付ける

リーダーはチームを成功へ導く存在である必要があります。

成功の定義はさまざまあるものの、たとえば、月間の売上目標や顧客の新規獲得数など、短期的なものであっても、ひとつずつ達成していくことでチームの成功基準を明確にできます。

これらの目標を達成するためには、一貫した目的や考えを持つリーダーの存在が不可欠です。

昨日と今日で言っていることが違うリーダーを信頼する部下はいません。

リーダー研修は、全体を見渡し一貫した考えのもとでメンバーを牽引する力を身に付けられることが大切なのです。

④部下を育てる力を養う

リーダーは、ただ単に社員の最終目的となるポジションではありません。

リーダーになったからには、自らが次の役割を担うためにも、新人や若手社員を含めた人材育成が非常に重要になります。

部下を育てるために大切なことは、たとえ自分がそうであったとしても「石の上にも3年」という認識は捨て去ることです。

新人や若手社員に対し、適切に声をかけたり、成長の機会を与えたりすることは、リーダーとして重要な責務です。

リーダー研修では、部下の育成方法についても詳しく学べることが求められます。

⑤目標設定・計画立案力を養う

リーダーに求められる力として必須なのは、目標設定や計画を立案する力です。

チームが方向性を見失わずに業務を進めていくためには、「一体なんのためにするのか」という目標があり、それを達成するための大まかな進行計画が必要です。

また、目標設定や計画立案の際には、チームの持つ力からかけ離れたものを設定しないことや伝わりやすい目標を立てることが大切です。

研修では、個人の行動目標や計画立案と異なるところを学びながら力を養っていくことができるのです。

⑥判断力を鍛える

リーダーには一定の決定権がありますが、部下には決定権がありません。

これは、チームの責任はリーダーにあるということに他ならず、常に責任がつきまとうのがリーダーの使命だということです。

そうはいっても、常に責任を取らなければならないような事態に陥っていてはチームとしての成功は遠のいてしまいます。

そこで必要になるのが判断力です。リーダー研修では、迷ったときにどうすべきか、何を選択するべきかといった判断力を鍛えることも必要です。

適切な判断力を身に付けることで、より目標達成に近づく判断が可能になります。

⑦方向性を見定める分析力を伸ばす

リーダーは、先を見通す力も不可欠です。

全体が向かう先はこのままでいいのか、世の中の情勢や業界のトレンド、消費者のニーズなどを敏感に察知して方向性を見定めていきます。

全体を動かす力があるリーダーは、様々なところで状況を分析する機会があります。

どのような情報をもとに、どのように分析をしたらよいのか、そういったことを学ぶことができます。

このように、リーダー研修を行うには目的を持って取り組む必要性があるのです。

4.リーダーに求められる能力

リーダー研修を行う上で、リーダーに求められる能力とはどんなものがあるのかについて解説していきます。

①仕事・専門領域の能力

リーダーに必要な能力の1つとして、仕事・専門領域の能力が挙げられます。

これは当たり前のことですが、リーダーが部下よりも仕事や専門領域の能力が低いと、どちらがリーダーかわからなくなってしまい、求心力も低下してしまうでしょう。

育成能力ももちろん重要な能力ですが、どれだけ部下の手本となるような仕事をし、業績を残せるかということがリーダーに求められるのです。

②部下育成の能力

部下育成の能力は仕事・専門領域の能力と同じく重要な能力です。

スポーツの世界ではよく言われることですが、「名選手は必ずしも名コーチになるとは限らない」という言葉があります。

同じように、どれだけ仕事の能力が高くても育成の能力がなければ優秀なコーチとは言えません。

仕事の能力だけでなく、部下のモチベーションを上げ、力を伸ばす能力がリーダーには求められます。

③コーチング力

コーチングという言葉にあまり馴染みのない方もおられるかもしれません。

そもそもコーチング力とは、相手が自発的に行動するように促す力であり、リーダーには必須です。

やる気のある部下でも、受動的になってしまう人も多いですし、やる気のあまり感じられない部下ならば尚更です。

そのため、部下の持っている能力を引き出し、部下が自発的に行動してくれるように上手く働きかける能力がリーダーには必要です。

④ティーチング力

部下に自分の持っている知識やノウハウを伝えるティーチング力も重要な能力です。

部下の能力を引き出せたとしても、ノウハウや知識を持っていない部下に自分の持っている知識やノウハウを教えられないと意味がありません。

能力を引き出した上で、自分の持っている知識やノウハウを部下にしっかりと伝えられるティーチング力がリーダーには必要なのです。

⑤質問力

チームのトップであるリーダーは、部下への質問力を身に着ける必要があります。

なぜかというと、部下が考えていることを深堀して本当に何を言いたいのかを引き出すことが重要だからです。

部下の中には口に出して説明するのが苦手な方もいるでしょう。

そのような部下のために、上司が適切な質問を投げかけて部下の真意を引き出す必要があるからです。

さらに、部下の方もアウトプットしていくうちに考えがまとまり、より説得力のある意見を言うことができるのです。

⑥ヒアリング力

リーダーにとってはヒアリング力も非常に重要です。

質問する力とは反対に、相手の意見をしっかりインプットして噛み砕く聞く力が必要となります。

例えば、部下の主張をあまり深く理解せずにリーダーが質問を投げかけたとしても、質問が的を外してしまっていて部下の考えを深堀りすることはできません。

的を得た質問をするためには部下の意見を正確に理解する聞く力が重要なのです。

⑦提案力

そして、研修を通して身に着ける力として最も重要とも言えるのがこの提案力です。

部下の話を聞く力、聞いたことに対して質問する質問力、そして、質問を通して見える部下の真意に対して改善案を提案する提案力がリーダーには必要です。

研修で部下との対話を想定したシチュエーションを再現し、部下の意見を聞き取って、それに対して質問し、提案すると言う流れを繰り返しトレーニングすることでこの提案力が身につきます。

リーダーに求められる能力を全て把握した上で研修を実施していくことが成功の鍵とも言えるでしょう。

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まとめ

この記事では、リーダー研修について「リーダー研修とは?」「リーダー研修の対象者」「リーダー研修を行う7つの目的」「リーダーに求められる能力」の観点から詳しく解説しました。

リーダー研修を行う上で対象者から目的、能力まで熟知して研修を行うと、よりよい効果が見込めそうですね。

この記事を読むことでリーダー研修に関する知見が一層深まれば幸いです。

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